Clarinet — Choosing and Managing Reeds
リードは消耗品であり、当たり外れのある天然素材です。「良いリードが引けるかどうか」を運に任せるのではなく、選び方・慣らし方・ローテーションを仕組みにすれば、演奏の安定度は大きく変わります。
リードの硬さは番号で表され、数字が大きいほど硬くなります。「上達したら硬くする」という考え方が広まっていますが、これは必ずしも正しくありません。
リードは天然の葦から作られるため、同じ箱の同じ番号でも個体差があります。演奏前に見分けられれば、本番でのリスクを減らせます。
リードを明かりに透かすと、木目と厚みの分布が見えます。中心の芯(ハート)が左右対称で、先端に向かって均等に薄くなっているものが安定しやすい傾向です。左右で明るさが大きく違うものは、片側だけ振動しやすく、鳴りにムラが出ます。
先端が欠けている、繊維が毛羽立っている、波打っているものは避けます。ケースから出す段階で確認する習慣をつけてください。
実際に吹いて、低音の反応と高音の鳴りを確認します。低音が「ボッ」と遅れて出るなら硬すぎか外れ、高音が上ずるなら柔らかすぎの可能性があります。
最も分かりやすい判定方法です。pp で発音できるリードは、たいてい良いリードです。弱音で鳴らないリードは、合奏の中で使いどころが限られます。
新しいリードをいきなり本番で使うのは避けてください。葦は水分を含んで膨潤し、乾いて収縮します。この繰り返しに慣らす過程が必要です。
リードについて、中高生から特に多く寄せられる質問をまとめました。
必ずしもそうではありません。適正な硬さはマウスピースの開きとの組み合わせで決まり、硬いほど上級者ということはありません。硬すぎるリードは強い噛み込みを必要とし、音は硬く、音程は上ずり、疲労も早くなります。「噛まずに p から f まで出せるか」を基準に選んでください。
天然素材なので個体差は避けられませんが、慣らす前に判断していないか確認してください。新しいリードは初日5〜10分から始め、数日かけて吹く時間を伸ばすと、最初は良くないと感じたものが安定してくることがあります。また、光にかざして芯の左右対称性を見る、pp で発音できるか試すといった選別の方法を使えば、無駄になる枚数を減らせます。
常時4〜5枚を並行して回すのが一つの目安です。1枚を毎日使い続けるとその1枚だけが急速に消耗し、突然すべてが使えなくなる事態も起こります。日替わりでローテーションさせれば、1枚あたりの寿命が延び、本番用の良い個体を温存しておくこともできます。
削る作業には専用の道具と経験が必要で、削りすぎると元に戻せません。まずは硬さの選択、慣らし、ローテーション、保管という「削らずにできること」を徹底してください。それでも調整が必要だと感じる段階になったら、指導者の目の前で教わることをおすすめします。
複数のリードで同じ症状が出るなら、楽器側を疑ってください。タンポの劣化やキーの調整不良は、リードの問題と非常によく似た症状を出します。逆に、特定の1枚だけで症状が出るならリードの個体差です。切り分けのために、常に複数枚を使える状態にしておくことが役に立ちます。
リードは消耗品です。複数枚を並行して回せる状態にしておくと、当たり外れの影響も本番のリスクも小さくできます。
リードやアンブシュアに関するつまずきは、以下のQ&A・お手入れ教材でも扱っています。
Klosé・Baermann・Rose を軸にした学年別の到達目標と、中学〜音大のレベル別PDF教材はこちらにまとめています。